36万ベクレル被ばくの影響は!? 肺を洗浄!?大洗研究開発センターとは?

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日本原子力開発機構の大洗研究開発センターで作業員5名が被ばくしたとのスクープが報じられました。これだけ原子力開発関連では平成23年3月11日に襲った地震による福島第一原発事故以降、かなり慎重な議論がされている中で強いインパクトを与えています。

これだけ多くの人が安全性について言及し、与党や原子力関連の施設を抱える自治体は安全性に問題はないと言って福島第一原発事故以降も原子力開発を進めている状況でした。その最中に、原子力研究所内での作業員の被ばくとなれば再度安全性についての問題が沸き上がるでしょうし、与党や自治体は報道が過熱しないよう制御にかかるだろうと思われます。

このような中、実際にどのような場所で作業員の方は被ばくしたのでしょうか。そしてその被ばく量はいったいどのような身体への影響を与えると考えられるのでしょうか

1. 大洗研究開発センターとは?

大洗研究開発センター被ばく

大洗研究開発センターは日本原子力開発機構が運営する研究機関のひとつです。主にこちらの研究所では材料試験炉JMTRについてや高速増殖炉の実験炉常陽、高温ガス炉の実験炉高温工学試験研究炉開発と運用を実施しています。そしてその核熱を利用した熱化学水素製造および水素の活用研究を実施しています。

つまり簡単にいうと限られた核燃料からどれだけ効率的にエネルギーを回収するかを研究されている機関と言っていいでしょう。先日、福井県にある高速増殖炉もんじゅは廃炉されることが決まり多くの方が日本の高速増殖炉研究は打ち切られたと思っているかともいると思いますが、こちらにも実験炉として常陽という高速増殖炉があり、研究は継続して続けられる計画だそうです。ちなみにこの常陽の実験から実用炉を作成するのは2050年頃と言われていましたが、度重なる災害や事故などでこのスケジュールも後ろ倒しされています。

また、こちらでは3・11の地震以降、福島第一原発の廃炉をどのように行うかなどの研究もされています。

2. 36万ベクレルの被ばくはどのように起こった?

大洗研究開発センター被ばく

そしてこのような最先端の原子力研究施設で作業員5名が被ばくするという大事故が起こりました。50代の男性作業員は肺から2万2千ベクレルの放射能物質が検出され、血液に流れ込んでいるものも鑑みると36万ベクレルの放射線物質が体内に取り込まれた計算になるということです。

事故は原子力関連の機械を点検中に、放射性物質の粉末が入ったバッグが破裂したことによって起こったそうです。なぜこのバックが破裂したかは現在調査中なようですが、その破裂の際に口や鼻を覆う防護マスクの隙間から放射性物質を吸い込んでしまい、内部被ばくへと繋がったそうです。

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3. 被ばくによる身体への影響は?また致死量はどの程度か?

大洗研究開発センター被ばく

そして気になるのは、この被ばく量がどのような影響を与えるかについてです。

国の基準は放射性物質を取り扱う作業員の被曝限度量を1年で0.05シーベルト、5年で0.1シーベルトと定めている。今回の被曝で作業員にがん発症など長期的な健康被害がないか懸念されている。

公式ではこのように発表されています。この36万ベクレルの内部被ばくから算出される年単位での被ばく量は1年で1.2シーベルト、50年で12シーベルトでした。つまり国の基準の10倍は浴びているということです。

ちなみに被ばく量は50ミリシーベルトからガンの発生率が上昇すると言われており、500ミリシーベルトでリンパ球などの減少がみられるそうです。2シーベルトで約5%の人が死に、3~4シーベルトで約50%の人が死に、6~7シーベルトだと99%の人が死に至ると言われています。

また、今回の2万2千ベクレルを吸い込んだというのは単純計算で640ミリシーベルトの被ばくに匹敵するようです。これだけでもかなりの影響度があると言えるのではないでしょうか。

もちろん今回の事故と比べても一度に大量の被ばくをしたわけではないと言えるので、上記の基準と当てはめるのはおかしいのですが、50年で12シーベルト浴びることになるということがどのようなことなのか、恐らく誰も知らないのではと思います。原子力はそれくらいまだ未知の部分が多く、人間がコントロールしきれないエネルギーなのです。

4. 被ばく者の肺を洗浄?

大洗研究開発センター被ばく

そしてこの内部被ばくした作業員への対応についてですが、なんと肺の洗浄などをして肺に入ったプルトニウムを排出させるそうです。その洗浄作業を1週間から10日ほどかけてやり、再度体内に残ったプルトニウムを計測し、人体への影響などについて調べるそうです。

とにかく、原子力エネルギー政策を続けたい気持ちはエネルギー資源のない国なので理解はできるのですが、数々の事故や後処理の困難さを抱えてまで続けることなのかはとても疑問です。原発を止めてもなんとか日本はやってこれた部分もあり、また多くの電力関係の機材はエネルギー効率があがっているので消費電力自体は減っていくはず。

もちろん重工業系の産業界からの圧力もあったと思うのですが、今回の東芝の件からしても今後は原発から得る利益も減少していくのではないかと思います。そろそろ政府もコントロール出来ない原子力に頼らない政策にジャッジしてもいいのではないでしょうか。

この記事のチャナレはこれだ!

・大洗研究開発センターで作業員5名が被ばくした

・大洗研究センターは核燃料から効率的にエネルギーを回収するかを研究している機関

・大洗研究センターには実験用の高速増殖炉である常陽がある

・作業員は36万ベクレルの放射線物質を体内に取り込んでしまった

・原因は機材の点検中に起きた放射能物資の入ったバッグが破裂するという事故

・作業員は肺を洗浄するなどして体内に取り込んだプルトニウムを排出する

・経済的にも技術的にも陰りが見えてきた原子力政策をいつまで継続するのか

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