学生に奨学金を貸す学生支援機構(JASSO)が偽装された書面で奨学金を貸し出し、その書類に記載された連帯保証人の相手にお金を請求するということが文春砲によりスクープされました。
そのお金を請求されている方は正式に学生支援機構を訴えようとしています。
いったいどのような経緯で学生支援機構は訴えられようとしているのか調べてみました。
目次
1. 学生支援機構(JASSO)が身に覚えのない相手に470万円を請求?
まず週刊文春に取り上げられたのは学生支援機構(JASSO)が書類を作成した身の覚えのない方にいたして470万円の請求書を送りつけたことから始まります。
Aさんは身に覚えのない奨学金借入の連帯保証人になっており、現在、JASSOから約480万円の返済を求められている。Aさんには10年以上音信不通の息子がおり、借り主はその息子。だが、Aさんは連帯保証人の欄にサインをした覚えはない。
つまりAさんの息子が勝手に奨学金を借りるように申請を出したということになります。そして恐らくですがAさんの息子が連帯保証人の欄にAさんの名前を記載して提出し、奨学金を受給していたと思われます。
「特定の奨学生に係る案件についてはお答えできません。奨学金の申込みにあたっては、親権者の収入に関する証明書の提出を求めており、その者を原則として連帯保証人に選任するよう求めています。奨学生より提出された返還誓約書の連帯保証人欄に奨学金申込み時の親権者の署名、押印がある以上、その者が連帯保証したものと解しています」
これは学生支援機構側の言い分ですね。定かではありませんが審査の際にはこの連帯保証人の欄の他にも親の収入証明書なども提出しているはずです。恐らくすべての書類が揃っていたことから特に問題なく奨学金の審査が通ってしまったということなのでしょうか。
2. 学生支援機構(JASSO)は偽造された書類でも審査を通した?無効になる?
そして学生支援機構(JASSO)は偽造された書類でも簡単に審査を通していたのかというところに注目が集まります。
このように筆跡が全く違うことがわかります。このような書類の場合筆跡が違うと、本人がサインをしたものとは認められず無効になるのが当然でしょう。
Aさんの代理人を務める清水亮宏弁護士は次のようにコメントした。
「そもそもの契約書類にAさんが連帯保証人として署名した事実がないわけですから、保証契約は成立しないはず。したがって、この請求自体に問題があると考えます」
本来はこのように書類が無効であることからも、Aさんに請求するのはおかしいとなるはずですが、学生支援機構は全くこの点には触れずにAさんに請求し続けている状態だそうです。
3. 学生支援機構(JASSO)を提訴へ!本当に悪いのは息子?
そしてAさんは学生支援機構(JASSO)に対して奨学金を巡る債務不存在確認などの民事訴訟を起こすことにしたそうです。このことからも現在の学生支援機構側の審査のずさんさや運営方法にメスが入れられることになるかもしれません。
しかし、この問題少し不思議なこともあります。この奨学金を借りているのはAさんの息子であり、Aさんの息子は親しか手に入れることが出来ない収入証明の書類を持って学生支援機構側に申請を出してお金を借りているという点です。
学生支援機構側もAさんのそもそもの筆跡を知らないことからも、書類が偽造であるかどうか判断はつかないものであり、Aさんしか手に入らない他の書類が揃っていることからも、Aさんが記載したと総合的に判断せざるおえないものだったのかもしれません。
つまり学生支援機構側も文書偽造されてお金を取られた被害者であり、本来追及すべきはAさんの音信不通の息子でしょう!
恐らく学生支援機構側はAさんの息子を告訴することになるのではないでしょうか。学生支援機構側の審査のずさんさもありますが、どちらかというとこの問題の本質はAさんの息子の行動にあり、まさに犯罪行為であると思われます。
どのような形で決着が着くかまだわかりませんが、今後の学生支援機構側の対応に注目です。
この記事のチャナレはこれだ!
・学生支援機構(JASSO)が文春砲を浴びた
・内容は学生支援機構(JASSO)が身に覚えのない人に対して請求をしていること
・奨学金の書類を恐らくその請求されている人の息子が連帯保証人欄を偽装し提出していた
・学生支援機構が叩かれているが、一番悪いのはその訴えを出している人の息子
・恐らくその息子が書類偽装と詐欺で刑事告訴されるのでは
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