トランプ大統領が選挙期間中から何かとやり玉に挙げているのが中国。政権としはかなり厳しく対応していこうとしていることがわかります。もちろん背景には東アジアで勢力を伸ばす中国をけん制したいという思いもあると思いますが、それ以上に現在のアメリカ経済を苦しませているのは中国との貿易赤字であり、中国製品には特に関税を高く設定していく趣旨の発言がなされていました。そしていよいよその火ぶたが切って落とされたようです。今後トランプ政権と中国との関係はどのようになっていくのでしょうか?
1.アメリカの対中国貿易赤字の状態は?
2016年の貿易赤字に関する統計を見ると、アメリカの対中貿易赤字は3470億ドル(日本円=約39兆円)となり、貿易赤字全体の47.3%を占める状態となっています。中国からの輸入品の内訳としては、電気機器類とコンピュータ部品等の機械類で約45%程度を占めており、残りは玩具や衣類プラスチック製品などの消費財の項目が数%ずつ占めている状態です。
この数値を見る限り、トランプ大統領が39兆円の赤字をなんとかしたいと思っても不思議ではありませんね。実業家出身のトランプ大統領にとって、赤字を垂れ流し続けている状態が健全であるとは一ミリも思っていないと思います。ちなみに、対日貿易赤字はというと689億ドル(日本円=約7兆7千億円)となっており、中国に次いで2番目の国となっています(笑)。先日の安倍首相が訪問した際も貿易赤字の縮小については大分詰め寄ったそうです。
2. ついにトランプ大統領が制裁関税を発動?
選挙期間中から中国や日本、メキシコなどの製品に対し更なる関税を敷くと公言していたトランプ大統領ですが、ついに中国に対して制裁関税を決定したとの報道がありました。もちろんいきなり全ての輸入製品に制裁関税を掛けるわけではないようで、まずは道路の舗装などに使う製品や耐熱性のある繊維製品に対して、不当に安く売られてるとし反ダンピング税などの制裁を行うようです。これは中国からの輸入品の中でもそこまでサイズが大きくないものですが、これが貿易戦争の始まりのゴングになる可能性は十分にあります。
また、恐らく中国だけ制裁関税を掛けるというのは世界的に見てもかなり偏った政策となってしまう可能性があるため、他の貿易赤字国にも順次発動していく可能性もあります。そうなってくると、まずは日本とドイツがターゲットになりますね!日本は車に関して特に注意されていますが、どのように対応していくのでしょうか?アメリカとの関係が最重要なことからも制裁を受けたらやり返すことができないと思われるので、なんとか制裁を受けないように安倍首相に頑張ってもらうしかないですね。あと頼りになるのはソフトバンクの孫さんですね!目立ちたがり屋だと思うので、ここで目立ってもらって日本の印象をよくしてもらいましょう!
3. 制裁関税発動に対する中国の反応は?
トランプ政権の制裁関税発動の動きに対して中国の反応はというと、大分ソフトな感じにおぼえました。中国の高虎城商務相は「アメリカと中国は常に交流と協議を行い、対話と協力を通じて貿易摩擦や課題を解決していくべきだ。」と記者会見で述べました。そして更に「中国はアメリカに500億ドル近い直接投資を行い、10万人近い雇用も生んでいる」とアメリカ経済への貢献もアピールしています。このことからも、中国のアメリカとあまり事を荒立てたくない姿勢が見て取れます。いつもの日本への対応とはえらい違いですね!もし日本が中国に対して同じことをしたら、ぼこぼこにキレまくってると思います(笑)。ある種これが外交の醍醐味なのかもしれないですね。
とにかく、今回の件では中国がかなり下手に出て対応していることからも、これ以上制裁関税の発動品目を増やしたくないという意図が読み取れます。アメリカとしてもサイズの小さい品目への発動は中国へのメッセージであり、主要品目に関しては中国側でコントロールせよという意図があるのではないでしょうか。しかし、もし今後制裁の拡大に入った場合は中国としてもメンツがあることから、報復制裁に入るかもしれません。そうなると両国どちらも得をしない貿易戦争が起こります。世界的にも影響大だと思うのでそれだけは避けてもらいたいものです。
ちなみに、今回の制裁はかなり特殊な繊維製品にのみ発動されました。トランプ大統領は中国で自身のブランド服を作っているイヴァンカに怒られなくて済みそうですね(笑)。
トランプ大統領についてもっと知りたい方はこちらのまとめ記事をチェック!
この記事のチャナレはこれだ!
・アメリカの対中貿易赤字は2016年で39兆円もある
・トランプ政権は特殊な繊維製品に対して制裁関税を発動することに決定
・トランプ大統領の爆キレとは反対に中国はとても冷静な対応
・もし日本が同じことしたら中国爆ギレ
・アメリカの世界貿易戦争の火蓋が切って落とされた可能性あり
・今回の制裁ではイヴァンカに怒られなくて済む
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