前川喜平文部科学省前事務次官が現在の国会の争点となっている加計学園の総理のご意向問題について記者会見を開き、公開された文書は実在したと公表しました。この突然の公表には多くの方が驚いたのではと思います。
しかし、今回の突然の公表にはしっかりとした根拠がありました。何故、急に与党側の組織である官僚側の人物がその与党の総大将である安倍晋三首相を攻撃し始めたのかについて整理してみました。そして驚いたことにこの問題の根幹には旧民主党の鳩山内閣が関係しているということです!
目次
1. 前川喜平文科省前次官の天下り問題の引責辞任
まずことの発端となるのは前川喜平文部科学省前事務次官の文科省天下り問題の引責辞任です。この問題は文科省の職員が退職の際に文科省と利害関係のある法人に再就職することから始まります。そして文科省の人事課も再就職する文科省の職員の情報を相手の法人に渡していました。つまり、これは法人側が欲しい人脈を有する人物や、欲しい分野に影響力の強い人物ならばポストを用意し、天下り先として準備するというものです。この時点で国家公務員法の再就職規定に抵触すると言われています。
また実際に天下りを受け入れた大学法人などが、大学の助成金を有利に獲得しているという話もあり、大学法人側としては良い給与で文科省の元職員を雇うことで更なる利益を文科省から得るという仕組みが出来上がっていたことが読み取れます。もちろん公に見てわかるような仕組みで補助金を得ている訳ではありませんが、新たな補助金の制度やルールの情報をその人脈を通じて早めに得ることで、申請を有利に進め最終的に大金を得ているのだと推測されます。
そしてこの問題が国会で追及された際に責任問題となり、前川喜平文科相前次官が引責辞任する形となりました。前川喜平文科相前次官としては責任をとって自らやめるという判断をしたとしていますが、これに対して官邸側は地位にしがみ付いて責任を取ろうとしなかったと管官房長官を通してコメントしています。
この辞任劇には色々な推測があり、懲戒免職となる前に自分から辞めたことで8000万の退職金を得ている前川喜平文科相前次官の行動を怪しんでいる人たちも多いのが事実です。しかし、前川喜平文科相前次官側からすると官邸からの圧力で責任を取らされ辞めさせられたとうのが本音のような気がします。政治的な問題は誰かが責任を取らなければ収まらないものです。この文科省の不祥事に対して大臣が辞任していないことからも、官僚側の責任として与党はおさめようとしました。この官僚の責任にしてしまう行動は政治的にはよくあることであり、国民に対して官僚が悪いという印象をつけることは政治家として自分の価値を相対的に上げる手法だといっても過言ではないでしょう。結果として前川喜平文科相前次官の引責辞任という形でこの問題は終わりました。
この時点で本当は前川喜平文科省前次官は被害者であった可能性があります。もちろん前川喜平文科省前次官の責任もありますが、これは旧文科省時代から延々と繰り返されてきたものであり、大臣でもある政治家側が知らないはずがありません。与党も野党も大臣になったら官僚を味方につけないといけないことからも、見過ごしてきたもしくは更に斡旋してた可能性もあるのではないでしょうか。
問題になったら手の平を返すように相手を落としれるというとても分かりやすい政治家の手法が見て取れますね。
2. 前川喜平文科省前次官の出会い系バースキャンダルの官邸側のリーク
前川喜平文科省前次官の出会い系バースキャンダルは官邸側からのリークではないかと言われています。そしてその可能性は限りなく高いのではないかと推測します。
理由としては今回の加計学園問題にこの前川喜平文科省前次官が大きく関係してきます。恐らく民進党が「総理のご意向」文書を入手した際に当時の担当事務次官が前川喜平文科省前次官だとわかった際、報復がある可能性があると考えたのではないでしょうか。この文書が作成された当時の事務方のトップがこの文書の存在を認めたらそれは致命的な話となってしまいます。そこでスキャンダルをリークし、そもそも前川喜平文科省前次官の信頼性を貶めておくことで、今後の前川喜平文科省前次官の発言に対してリスクヘッジを仕掛けたものだと思います。しかし、今回はこれが裏目に出たような気がします。
前川喜平文科省前次官の出会い系バースキャンダルについてはこちら!
3. 前川文科省前次官の官邸への反撃
この官邸側の動きに対して前川喜平文科省前次官は相当怒ったのではないでしょうか。明らかに反撃に出ています。天下り問題と出会い系バーの問題とで社会の晒し者になったとしても安倍官邸側を潰しに来たというのは完全に刺し違える覚悟があると思います。
前川喜平文科省前次官からするとあまり表舞台には出たくないもの。出れば必ず天下り問題についての悪者になるのであり、そっとしておいて欲しかったはずです。しかし、今回の出会い系バーのスキャンダルで更なる恥をかかされたのにはもはや尊厳を犯されたと感じたに違いありません。
前川喜平文科省前次官はあの総理のご意向文書の存在を明確に肯定しました。また獣医学部設置の話も加計学園ありきで進められていたと発言しています。官邸側は真っ向から否定していますが、恐らくかなりの高い確率で加計学園ありきの話だったのではないかと思います。それくらい与党政治家の影響力は省庁に対して強く、政治家が干渉してきた話に対しては極力満額回答するのが官僚側の習わしでもあります。ましては総理のご意向とならば通さない訳にはいかないでしょう。つまり加計学園の為に新たな制度を作ったということになります。
もちろんこの内容は前川喜平文科省前次官の作り話であり証拠がないという意見もあります。そしてやはり争点はあの総理のご意向文書は存在したのかということです。
4. 前川喜平文科省前次官は総理のご意向文書の存在を肯定
前川喜平文科省前次官が言っているように総理のご意向文書は実際に存在したと思われます。理由はかなり前川喜平文科省前次官の発言が具体的であること、誰からその文書を渡されたかも明確に答えていること、そして何よりそのような内容は省庁では日常茶飯事であるはずという前述した内容の3点です。
多くの報道ではこの文書の作り方は行政文書ではないと言っていますが、はっきり言って官僚が常に公文書を作成しているというのは明らかに誤解です。ましてや今回は上層部に対してブリーフ用の資料であると前川喜平文科省前次官が会見で伝えています。ブリーフ用資料はあのようにさらっと作成されるものです。そして結論を冒頭に書くというごく当たり前の方法で記載されています。総理のご意向であるというのが一番のキーワードなのでしょう。
5. 総理のご意向とは鳩山内閣が発端?
勘違いしてはいけないのは、これが実際に安倍総理から依頼があったという証拠ではないということです。そしてこの加計学園がある今治市の教育特区の許可は鳩山内閣が出しています!結局はこの流れは旧民主党からの流れになっており、どこから安倍首相の意向となっているのか明確ではありません。
そしてこれこそ役所の忖度の問題でもあります。恐らく内閣府から文科省に提供された情報には既に今治の教育特区になっていることと、そこには加計学園という学校があること、そしてその加計学園の説明に「加計学園というのは総理の友人で・・・」というような話があったものだと思われます。そしてそれがいつの間にか総理のご意向になっている可能性もあります。なので実際に総理が指示したかどうかは定かではありませんが、文書自体は存在したのだと思います。
この記事のチャナレはこれだ!
・前川喜平文科省前次官は天下り問題で引責辞任をした
・前川喜平文科省前次官の引責辞任は官邸側からの圧力があったはず
・総理のご意向文書に対して発言される前に官邸側は出会い系バースキャンダルをリークした
・前川喜平文科省前次官はそれに対し怒り、差し違える覚悟で総理のご意向文書の存在を肯定した
・総理のご意向文書はブリーフ用の文書であり、公文書の記載方法になってなくて当然
・前川喜平文科省前次官の会見内容は具体的であり、信憑性は高い
・安倍首相の意向が本当にあったかは不明
・忖度の広がりが結果として「意向」という表現をとっている可能性はある
・やはり旧民主党が関わっており、鳩山内閣がやはり出てきた
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