小池百合子都知事が希望の党の経済政策として「ユリノミクス」を公表しました。そしてその中にはベーシックインカム(BI)の実現について明記されていることで話題となっています。
実際にユリノミクスの内容とはどのようなものなのでしょうか。そしてベーシックインカムは実際に実現可能なのでしょうか。
目次
1. 希望の党の経済政策「ユリノミクス」の内容とは?
まず小池百合子都知事が公表した希望の党の経済政策である「ユリノミクス」についてご紹介します。
ユリノミクスの概要とは?
まず小池百合子都知事はユリノミクスについて以下のように話をしました。
アベノミクスは「異次元の金融緩和」と財政出動の二本柱とともに成長戦略が掲げられてきました。
これらのマクロ経済と同時にもっと景気(回復)を本物にしていくために、さらに国民の皆さまの魂に突き刺さるようなきめの細かい経済政策、社会改革を行っていかなくてはならないのではないかと考えています。
これまでのアベノミクスに代わる、もしくはそれに加えまして、マクロ経済にもっと人々の気持ちを盛り込んだ「ユリノミクス」とでも称する政策を入れ込んでいきたいと思います。
つまりアベノミクスよりもより細かい形で経済政策を打ち出していくということだと思います。そして流れとしてはアベノミクスを継承して更に成長させる為の戦略であると言っているのではないでしょうか。
ユリノミクスの内容とは?
そしてユリノミクスの内容として小池百合子都知事は3つの柱と12のゼロと言われる指針を挙げています。
まずユリノミクスを含む希望の党の3本柱ですが以下となります。
①2019年10月予定の消費増税凍結
②原発ゼロ
③憲法9条の改正
この上で12のゼロと言われる指針は以下の通りとなります。
・原発ゼロ
・隠ぺいゼロ
・企業団体献金ゼロ
・待機児童ゼロ
・受動喫煙ゼロ
・満員電車ゼロ
・ペット殺処分ゼロ
・フードロスゼロ
・ブラック企業ゼロ
・花粉症ゼロ
・移動困難者ゼロ
・電柱ゼロ
この12のゼロを見ていると、とても都民ファーストの会の公約と似ている気がしますね。特に待機児童についてやペット殺処分などは以前から言及されており、満員電車についてもどうやてゼロにするかは置いておいて、以前から小池百合子都知事が公に発言している内容です。
新しいものだと原発などはそうですが、花粉症ゼロや電柱ゼロという新たな政策も面白いですね。世界の観光立国では景観を損なう電柱を排除し、全て電線を地中に埋めています。小池百合子都知事はずっと東京をグローバル観光都市にすると明言しているので、少し具体化して政策に反映したのだと思われます。
つまりこれらのゼロをどのように実現するかを含めて、経済政策であるユリノミクスが展開されていくということなのでしょう。ユリノミクスには企業が大きく抱える内部留保などの課税を検討し、そこからのお金を確保して様々な政策に利用したいと考えているようです。
2. ユリノミクスでベーシックインカム(BI)は実現可能?
そしてユリノミクスにはベーシックインカム(BI)の実現についても明記されています!
経済政策については安倍晋三首相が掲げる「アベノミクス」になぞらえ「ユリノミクス」と名付けた。消費増税を凍結し、300兆円に上る大企業の内部留保に課税する方針を打ち出した。さらに政策集には「ベーシックインカム(BI)」導入を明記。BIとは生活に必要な最低限の金額を国民に給付する制度で、年金とは違い、全ての国民に一定額が支給されるため、財源の確保が難しいとされる。
これは驚きですよね!ベーシックインカムとは上記記載の通り、国民に生活に必要な最低限のお金を給付するシステムです。
ベーシックインカム(BI)のメリットは?
まずベーシックインカムのメリットですが、貧困対策や少子化対策にもなると言われています。またそれは最低限の生活は確保され、無理な労働をしなくても良いということだということでユリノミクス12のゼロにも掲げている”ブラック企業ゼロ”に通ずるものがあると思われます。
そしてベーシックインカムを手にすることでより多くの人が、新たな事にチャレンジ出来たり、無理に労働に時間を割いていた分を家族に割り当てたりできるのだと思います。
夢のようなシステムですが実験的にオランダなどの一部の地域では実施されており、人々の行動がどのように変化するのかモニタリングされています。
ベーシックインカム(BI)のデメリットは?
もちろんこれにはデメリットもつきまとい、一番のデメリットとしては多くの人が労働意欲を無くしてしまうのではということです。そして結果的に国の生産力や生産性を落としてしまう可能性もあります。
また、確実にお金が貰えることから裏社会の資金源になり易いのではと考えられています。借金を抱えた人のベーシックインカムを抜き取る形で多くのお金を集めることが出来るかもしれません。
ユリノミクスでベーシックインカム(BI)は実現する?財源は?
そしてやはり気になるのはベーシックインカムの財源だと思われます。日本国民にベーシックインカムを提供する場合、多額の資金が必要となるのは明白です。この点においては小池百合子都知事は何も具体的な話をしておりません。
恐らくベーシックインカムが普及されると現在の社会保障が大きく削られていく感じはしますね。年金などはまず無くなると思います。また医療費などは補助が無くなりそのベーシックインカムから支払うような形になるのかもしれません。
とにかく現段階では実現は難しい政策だと思われます。
3. 希望の党は経済政策に何故ベーシックインカム(BI)を入れた?
そして何故希望の党は経済政策に実現が難しいベーシックインカム(BI)の導入を明記したのか気になりますね。
恐らくですが、有権者に対して何かワクワク期待させるものを入れ込みたかったのではと思います。この政策は単純に国民にとってわかりやすい利益が見えるものであり、実際に実現できるならしてほしい人が多いはずです。
選挙において明確に支援者を決めていない人達には尚更、票を集めるうえで効果のあるものかもしれないですね。
そもそも選挙では勝たないと意味がないので、実現が難しい政策を入れ込んでも有権者の意識を惹きつけられるものにしたかったのではないでしょうか。
とはいえ、ベーシックインカムは各国で検討が進められている経済政策であり、日本も実現可能かは是非着手してもらいたいものだと思います。そういう意味でもとても未来のある経済政策なのかもしれないですね。
この記事のチャナレはこれだ!
・小池百合子都知事が希望の党の経済政策「ユリノミクス」を公表した
・ユリノミクスにはベーシックインカム(BI)の実現も明記されている
・ベーシックインカム(BI)の実現が現時点では難しいが検討していくことは必要
・多くの人が選挙の際にベーシックインカムの実現を夢見て票を入れるのでは
・でも希望の党が当選しても本気でベーシックインカム(BI)の検討はしなさそう
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