イージス・アショアで日本は北朝鮮防衛可能!?性能と値段、THAADとの違いは?

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稲田防衛大臣が「イージス・アショア」の日本の自衛隊への導入を本格的に検討するとコメントしました。この背景にはもちろん北朝鮮の核ミサイル開発があり、5月14日に発射実験された新型のミサイルを懸念してものだと思われます。

現時点で日本はミサイル迎撃の為にPAC3を導入していますが、更なる防衛力強化の為に必要なのではないかと議論になったのではと思います。その今後導入の論点となるイージス・アショアとはいったいどのようなものなのでしょうか。そしてその値段とコストパフォーマンス的な観点からみてのTHAADとの違いはどういった点なのでしょうか。

1. イージス・アショアとは?

イージス・アショア

KJCLUBから引用

イージス・アショアとはイージス艦に搭載している迎撃ミサイルシステムを陸上に配備したものになります。

そもそもイージス・システムとはかなりの先進的かつ総合的な戦闘システムと言われており、レーダーやセンサーシステム、そしてコンピュータとデータリンクによる情報システム、ミサイルとその発射機などの攻撃システムなどが連結されています。これによって、戦闘のあらゆる局面において、目標の捜索から識別、判断から攻撃に至るまでを迅速に行なうことができます。

そしてこのイージス・システムが同時に捕捉・追跡可能な目標は128以上といわれています。その中から脅威度が高いと判定された10個以上の目標を同時に迎撃できます。このようにかなり優秀な情報把握・処理能力をもっていることから、情勢をはるかにすばやく分析できるほか、レーダーの特性上電子妨害への耐性も強いという特長もあります。

現在はイージス艦のみですが、このイージス・システムを陸上に設置することで、日本への攻撃に対応していこうという狙いがあります。

2. イージス・アショアの性能は?

イージス・アショアの性能についてですが、まずは前述のようなイージス・システムのきわめて高度な戦闘システムをそのまま陸に引き継ぐことになります。

SM3

そしてこのシステムで使用できるミサイルに特徴があります。使用できるのは日米共同開発の迎撃ミサイルであり、高度が1000キロ以上に達すると言われているSM3ブロック2Aです。高高度での対応も可能となるため、カバー範囲が広くなります。これによってイージス・アショアを2~3基設置することで、日本の国土全体をカバーできることになります。

こうなることで現在のイージス艦に対する負荷が下げれることになります。

3. イージス・アショアの値段は?

イージス・アショアの値段ですが1基あたり700~800億円と言われています。現在、海上自衛隊が使用しているイージス艦の値段が1500億円前後したと言われていることからも、国土防衛の値段としてはそこまで高くはないと言えるのではないでしょうか。

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4. イージス・アショアとTHAADとの違いは?

やはりここで議論になるのが、韓国が配備を決めた迎撃ミサイルシステムであるTHAADとどう違うのか、そしてイージス・アショアとTHAADは実際にどちらが良いのかということでしょう。

THAAD

THAADの特徴は宇宙空間で迎撃するSM3と地上近くで迎撃するパトリオット(PAC3)の間の高度で弾道ミサイルを打ち落とすことができます。日本は既にSM3とPAC3は保有していることからも、その中間層を補う役目としてTHAAD配備はメリットがあると考えられます。

しかしTHAADの値段は1基あたり1000億円と言われており、イージス・アショアに比べて1.5倍の値段です。そしてTHAADの配備による国土全体の防衛を考えた場合、イージス・アショアよりもカバー範囲が狭いTHAADは多く設置しなければならなりません。

よって、大前提として日本の国土全体を防衛することを考えた場合、コスト面では日本にとってはイージス・アショアの方が安くつき、そして設置する土地の確保も設置数が少ないイージス・アショアの方が容易であるということになります。

5. イージス・アショアがあれば北朝鮮の攻撃を回避できる?

北朝鮮

そして気になるのがイージス・アショア設置検討の目的である北朝鮮の攻撃から防衛できるのかという点です。現在の防衛システムでいうと、イージス艦が4隻とPAC3が32基となっています。イージス艦の場所などにもよりますが、現防衛能力とイージス・アショアを設置したと仮定して単純計算で考えます。

イージス艦での迎撃ミサイル数

1隻のイージス艦に対し搭載できるSM3ミサイルは8発とされています。日本に向けて発射される1発の弾道ミサイルに対して、迎撃をミスる可能性もあることを考え2発撃つと仮定した場合、16発の弾道ミサイルを防衛することができます。

PAC3での迎撃ミサイル数

そしてもしイージス艦の防衛能力を超える弾道ミサイル数を発射した際には、PAC3で防衛することになります。PAC3は2基1セットで使用され、PAC3の防衛範囲は直径50キロとなることから、16か所の防衛でカバーできる範囲は2512㎢となり、日本の国土は378,000㎢となることから、国土の1/150のカバーとなります。もちろん主要箇所を守ることになり、北海道の誰も人が済まないエリアを守るということは優先順位が下がるので一概に全く防衛できていないとは言えませんが1/150となると、けっこう捨てるエリアが出てくる可能性がありますね。

また基本的に日本に配備されている発射機はPAC3を4発搭載できるものなので、1か所の防衛あたり8発搭載され、これもSM3同様に1発の弾道ミサイルあたり2発発射することを考えると4発の弾道ミサイルの防衛が出来ることになります。

イージス・アショアの迎撃ミサイル数

そこで日本全土をカバーするイージス・アショアを3基設置し、防衛カバー範囲を国土全土とした場合、イージス艦と同じ数のSM3を配備できると仮定すると、12発の弾道ミサイルが迎撃できます。

現防衛能力+イージス・アショアでの迎撃ミサイル数

これらの情報から、イージス・アショアを設置したと仮定した場合、まず日本全体の攻撃は28発の弾道ミサイルの一斉射撃に対応できることになります。そして29発以上のミサイルが発射された場合には、重要防衛拠点あたり4発の弾道ミサイルに対応出来ます。よってPAC3が配備されている重要拠点の最大防衛能力は弾道ミサイル32発となります。

イージス・アショアの設置によって北朝鮮の攻撃を回避できるか?

このことからもし北朝鮮が同一標的のポイントに33発以上の弾道ミサイルを発射した場合、防衛は難しくなります。そんな攻撃の仕方があるのか?と思われるかもしれませんが、北朝鮮は弾道ミサイルを250発以上持っているといわれており、十分に日本に打撃をあたえるだけの攻撃が可能です。

これだけの北朝鮮による飽和攻撃の実施は、日本への攻撃が開始されると韓国への攻撃も開始されると思うので、確率としては低いと言えますがないとは言えません。むしろこれくらい簡単な単純計算で33発以上撃てば打撃を与えられると考えられることから、余裕を見ても50発を東京の永田町のみに打ち込めば成功に導けることになります。これは北朝鮮のミサイル保有量の1/5であり、十分に実施可能なのではないでしょうか。

このようなことから、まずイージス・アショアの設置に関しては日本の国土防衛を考えるととても効果的だと言えますが、やはり北朝鮮の飽和攻撃には耐えられません。やはりミサイル防衛システムを整備すると同時に、北朝鮮の攻撃能力をどのように削いでいくかも考える必要があるのではないでしょうか。

この記事のチャナレはこれだ!

・イージス・アショアはイージス・システムを陸に設置したもの

・イージス・アショアは2~3基設置すれば日本の国土全土をカバーできる。

・イージス・アショアの値段は1基あたり700億円

・イージス・アショアはTHAADに比べ、日本にとってはコスト面も設置が容易な面でも優れていると言える

・イージス・アショアを設置した場合、日本のミサイル迎撃能力は国土全体で28発まで、PAC3設置個所では32発まで迎撃が可能

・北朝鮮は250発以上の弾道ミサイルを持っており、飽和攻撃には対応が難しい

・やはり国土防衛能力と同時に相手側の攻撃能力を削ぐ方法を考えることが必要

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