政府が来年度から日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3をF2戦闘機に導入することを決定しました。このXASM-3は開発段階からかなり話題となっていましたが、ついに来年度には実戦配備できるという最終段階に入ったということになります。正式に政府から公表されたということは、もう試射実験など含めてほぼ終了し、かなりのいい数値を叩き出しているということになるでしょう。
この国産超音速空対艦ミサイルXASM-3とはいったいどのようなものなのでしょうか。その性能や価格について調べてみました。
目次
1. 日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3とは?
日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3とは、防衛相技術研究本部が開発している空対艦ミサイルとなります。このミサイルの前段となる研究自体は1992年から行われており、20年以上の歳月をかけて開発されたと言っても過言ではないミサイルです。
XASM-3は従来の国産対艦誘導弾と比較して大幅に性能を向上させることで迎撃されない確率を高めて、防空能力が大幅に向上しつつある敵艦艇をより確実に撃破出来るよう計画されています。そして日米で共同開発されたF-2戦闘機で運用する事を前提に開発されています。
2. 日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3の性能とは?
そして日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3の性能についてご紹介します!
日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3の性能①:マッハ3のスピード
まずXASM-3のスピードについてですが、マッハ3以上出るといわれています。これはXASM-3の最大の特徴といえる推進方式に固体燃料ロケットブースターとラムジェットエンジンを組み合わせた固体ロケット・ラムジェット統合推進システム(インテグラル・ロケット・ラムジェット、IRR)を採用したことで実現されました。
このスピードを出せることにより敵の迎撃可能時間を減少させることが出来るようになっています。ちなみにXASM-3の前進である国産の空対艦ミサイルである「80式」と「93式」ですが、どちらも音速程度(マッハ1)であり、3倍のスピードが今回出るということです。
日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3の性能②:ステルス性の向上
次にXASM-3の特徴といえばステルス性能です。XASM-3はステルス性を考慮した弾体形状にすることで被探知性を低下させることが出来ています。また、アクティブ・レーダー・ホーミング方式とパッシブ・レーダー・ホーミング方式の複合シーカー方式を採用しECCM(対電子妨害対抗手段)能力を向上させることで、敵艦艇をより確実に撃破出来るようになっています。
日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3の性能③:150㎞の射程距離
そしてXASM-3の性能の特徴として挙げられるのは150㎞もある射程距離です。これは現行多く使用されている敵艦艇の艦対空ミサイル射程距離よりも広く、敵の射程外から誘導弾を発射できるようにすることで、発射母機の安全性を極めて高くしています。
3. 日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3の導入価格は?
そんな日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3ですが、価格はいくらくらいなのでしょうか。調べてみたのですが、価格についてはわかりませんでした。恐らく近々公表されるものと思いますが、通常のミサイル価格からすると1発あたり数千万円はかかるのではと思います。ただアメリカから購入するのではなく、国産なのでここまでの高性能ミサイルを数千万円で購入できるのはいいのではないでしょうか。
このように日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3は格段の高性能とともに価格も従来より抑えられるということで、日本の開発力も捨てたものではないなと思わせてくれます。このXASM-3は海外でも話題となっていますね。恐らく近隣諸国はこのミサイルを迎撃できるような、また発射母体まで届くような艦対空ミサイルの開発をしているのではないでしょうか。
とにかく、このようなミサイルは実際に使用されることがないよう、あくまでも抑止力として効果を発揮してもらいたいと思います。
この記事のチャナレはこれだ!
・政府は日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3をF-2戦闘機に導入することを決定
・日本国産の超音速空対艦ミサイルXASM-3は足掛け20年以上研究開発の歳月を費やした
・XASM-3はマッハ3以上のスピードで、ステルス性を持ちながら、150㎞の射程距離で発射できる超高性能空対艦ミサイル
・価格も国産ということで、アメリカから購入するよりも大分安く抑えられているはず
・あくまでも抑止力として効果を発揮してほしい
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