トランプ大統領は当初、国家安全保障担当の大統領補佐官としてマイケル・フリン氏を選任していましたが、先日急遽辞任を表明しました。まだトランプ政権が始まったばかりの段階で、側近中の側近が辞任するとは異例のことです。そして世界中が次は誰になるのか注目する中、ついにハーバート・マクマスター陸軍中将が後任として選出されました。国家安全保障担当補佐官という超重要ポストに選ばれたマクマスター中将とはどのような人物なのでしょうか?そしてこの選任はトランプ政権にとってどのような影響を与えるのでしょうか?
1. フリン氏はなぜ大統領補佐官を辞任したのか?
まず気になるのがトランプ大統領の側近として有名だったフリン氏の辞任についてです。彼の辞任は補佐官に就任前の昨年12月に独自に中米ロシア大使と連絡を取り、経済制裁解除などについて話をしたという疑惑があったことです。そしてこの疑惑に対して副大統領に嘘をついたということが辞任の原因となっています。
この内容の裏側はどうなっているのかというのは、CIAやFBIが絡んでいる、共和党の反トランプ派が動いているなど様々なメディアで色々な説が語られています。どの説が正しいのかはわかりませんが、一つ明確なことは、選挙期間中からトランプ大統領は常にロシアとの関係を疑われているということです。
トランプ大統領はロシアとの関係を重視しているのは明確ですが、あまりに近い関係となると国民からの反発は免れないでしょう。そのような中でフリン氏のロシア大使との接触が明るみになってしまったことで、側近の辞任を決断したのではないでしょうか?政権運営をスムーズに行う為にも疑念の種を取り除いたと考えるのが自然かもしれません。ただこれでもちろん、ロシアとの関係を軽視するわけではないと思います。どのように表向きはロシアとの関係を否定しながら、しっかりロシアと繋がっていくかということをトランプ大統領は考えるのではないでしょうか。
2. トランプが選んだマクマスター補佐官とは?
そこでトランプ大統領が後任の安全保障担当大統領補佐官に選んだのがハーバート・マクマスター陸軍中将でした。マクマスター大統領補佐官はフリン氏と違って、反ロシアの意識が強いといわれています。トランプ氏はロシアとの関係の疑念を払しょくさせるために彼を選んだと考えて間違いないと思われます。とても単純だと思われるかもしれませんが、国家安全保障担当大統領補佐官というのは超が付く重要ポストであるため、それを知る人たちにはとても印象付けられる人事となったに違いありません。
ただ、トランプ大統領は本心として彼を選びたかったわけではなさそうです。彼を選任する前に候補者2人に断られているそうです。このことからも少なからずトランプ大統領には彼に不安があるのかもしれません。それはどのような不安でしょうか?
3. マクマスター補佐官とはどのような人物?
マクマスター補佐官は陸軍の中でも極めて知性派として評価されてきた人物だそうです。そして彼は統合参謀本部に対して平然と批判できる人物でもあり、ベトナム戦争のやり方の批判でとても有名になりました。そしてイラク戦争では、当時のブッシュ政権のやり方についても強く批判しています。上司の言うことなんてクソだと言いながら、縦に頷くのが一番得意な僕らからすると凄い方ですね!
つまりマクマスター補佐官は大統領に平然と反対意見の言える人物だということがわかります。これは自分との反対意見が特に嫌いなトランプ大統領にとって、ロシアへの関与を否定するには都合がよいものの、結果的に目の上のたんこぶになる可能性が高いのではないでしょうか。マクマスター中将はとても頭が良くかつ批判もできる人物なので、ロシア政策に対しては特にトランプ大統領とぶつかる可能性が高いことになるでしょう。
トランプ大統領がフリン氏の後任に任命したマクマスター国家安全保障担当大統領補佐官はもしかするとトランプ政権にとって、近い将来足かせになる可能性があるかもしれません。とはいえ、もしかするとアメリカ国民にとってはこのようなブレーキ役がいるのは安心材料になるかもしれないですね。どちらにせよ、トランプ大統領が真っ赤になってマクマスター補佐官とケンカしている場面が簡単に想像できちゃいます(笑)。
トランプ大統領についてもっと知りたい方はこのまとめ記事をチェック!
この記事のチャナレはこれだ!
・トランプ大統領はロシアとの関係を否定するため、フリン氏の辞任を決断した
・後任のマクマスター補佐官は反ロシアの思想が強い
・マクマスター補佐官はかなり頭が良く、目上に批判もできる有能人物
・マクマスター補佐官が親ロシア政策に反対するとトランプ政権にとっては厄介
・トランプ大統領は恐らく今後マクマスター補佐官とケンカして怒り狂う
コメントを残す